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FPとして独立するなら、名刺はすぐに作りましょう。パソコンとプリンターがあれば自宅で作成できますし、業者に発注すればすぐに届けてもらえます。
しかし、名刺にどのようなことを書くのか迷うこともあるかもしれません。FPの資格には表記方法の決まりがあるので、その決まりを知っておく必要もあります。
今回は、FPとして独立するときに、名刺にどのようなことを書けばよいか、FP資格はどのように記載するか、印刷は業者に依頼したほうがよいかなど、独立FPの名刺の作り方をご紹介します。
これから独立FPとして活動したい人や、今ある名刺を作り変えようと思っている人は、ぜひ参考にしてください。
1.そもそも名刺はいつから必要?
「名刺を用意するのは正式に開業してからでいい」と思う人が多いかもしれません。
しかし、名刺は独立準備の段階から用意しておきましょう。名前と連絡先だけの名刺でも十分です。
私は、FPの資格を取ってから正式に開業するまでの間、研修や勉強会になかなか顔を出すことができませんでした。誰かに会えば名刺交換を求められることになるのですが、名刺を作ろうにもどのようなものを作ればよいかわからなかったからです。
今思えば、名前と住所(あるいはメールアドレス)だけを記載した名刺を用意して、名刺を交換するときに口頭で「開業準備中です」と言えばよかったのかもしれません。
開業してからいろいろなFPにお会いすることができましたが、上記のように、開業準備をされている方から名前だけの名刺をいただくこともありました。
2.独立FPの名刺には何を書けばいい?
会社や団体に所属していれば、名刺に載せる内容はおおむね決まっていますが、独立FPは個人事業主(フリーランス)であり、名刺に載せる内容は自分で考える必要があります。
独立FPの名刺には、以下のような内容を書くとよいでしょう。
- 自分の名前
- 職業の名称(例:ファイナンシャル・プランナー)
- 資格の名称
- 事務所の名称(あれば)
- 連絡先の住所・電話番号
- メールアドレス
- ホームページのURL(あれば)
- SNSのID(あれば)
2-1.連絡先・メールアドレスなど
自宅を事務所にしている場合は、住所を明かして良いかどうかは迷うところです。身の安全にかかわる心配があれば、載せないでおくか、バーチャルオフィスを使うという方法があります。
電話番号は、かつては固定電話のほうが信用があると考えられていましたが、今では気にしなくてもよいでしょう。
メールアドレスは、最初はGmailなどのフリーメールでも構いません。
ただし、ホームページで独自ドメイン(例:https://hayabusafp.com/ の「hayabusafp.com」の部分)を設置したのであれば、同じドメインでメールアドレスを作るようにしましょう。ドメインは「自分の看板」にもなるからです。
2-2.職業・資格の名称など
独立FPの名刺に載せる職業の名称としては「ファイナンシャル・プランナー」が一般的でしょう。一般的な名称ではなく、「家計・お金の専門家」などのようにご自身で考えたキャッチコピーを載せてもよいでしょう。
いずれにしても、名刺を交換したときの話の流れで、どのような仕事をしているか(しようとしているか)を説明できるようにしておきましょう。
FP資格の名称も書いておきましょう。ただし、FP資格の表記方法は細かく指定されているので注意が必要です(詳しい内容は「4.FP資格の表記方法には決まりがある」で解説します。)
3.名刺の裏面で実績や目指すFP像をアピール
独立FPの名刺で、裏面を白紙にしておくのはもったいないです。
自分がどのような仕事をしているか、どういった実績があるか、名刺の裏面でアピールしましょう。
実績がない間は、どのようなFPを目指しているかといったことを書いてもよいでしょう。
ただし、名刺はスペースが限られているため、情報を書き込みすぎると見づらくなってしまいます。
アピールしたいことがたくさんある人は、名刺に載せるのは概要だけにして、詳しい内容はホームページやSNSを見てもらうようにするのも一つの方法です。
4.FP資格の表記方法には決まりがある
名刺にFP資格の名称を記載するときは、資格の表記に気をつけなければなりません。
技能士資格とAFP、CFP®は、資格名称の表記方法が指定されています。
4-1.技能士資格の表記方法
名刺に記載する技能士資格(1級~3級ファイナンシャル・プランニング技能士)の名称は、下記のように表記します。
【正しい例】(以下のいずれかの表記)
- ○級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)
- ○級ファイナンシャル・プランニング技能士
- ○級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)
○には等級を示す数字(1、2、3)が入ります。等級は最初に表記しなければなりません。
「資産設計提案業務」などの業務の名称は省略できます。
【誤った例】(下線部分が誤り)
- ○級FP技能士
- ファイナンシャル・プランニング技能士
- ○級ファイナンシャル・プランニング技能士(厚生労働省認定)
「FP技能士」のように、技能士の名称を省略して記載してはいけません。また、等級を省略することもできません。「厚生労働省認定」という表記も誤りです。
くわしくは、下記のサイトをご覧ください。
4-2.AFP・CFP®資格の表記方法
名刺に記載する日本FP協会の資格(AFP・CFP)の名称は、下記のように表記します。
- AFP:自分の名前の近くに「AFP」または「AFP(日本FP協会認定)」と記載します。
- CFP:自分の名前の近くに「CFP®」または「CFP®(日本FP協会認定)」と記載します。
CFPについては、本来、CFP®のあとに適切な名詞が続くこととされていますが(例:CFP®認定者)、名刺に記載する場合は「CFP®」だけでもよいとされています。
くわしくは、下記のサイトをご覧ください。
CFP®資格の表記方法は時々改定されるので、名刺を印刷するときはそのつど「CFP®商標使用ガイドライン」で確認することをおすすめします。
また、AFPとCFP®では、名刺にロゴマークを掲載することもできます。このとき、色を変えたり、縦横比を変えたりしてはいけません。
(「CFP®商標使用ガイドライン」とロゴマークのデータは、日本FP協会の会員向け「Myページ」の「規程等」に掲載されています。)
5.自分で印刷する?業者に発注する?
名刺は、業者に発注して作成するほか、パソコンとプリンターを使って自分で印刷することもできます。
開業準備中、もしくは開業して軌道に乗ってくるまでは、自分で印刷することをおすすめします。資格の取得や事務所の開設などで、名刺に書く内容がすぐに変わるかもしれないからです。
名刺に強い思い入れがある人や、名刺の作成に時間をかけたくない人は、業者に発注するとよいでしょう。ただし、業者に発注すると一度に作る枚数が多いので(50枚か100枚以上)、配り切る前に名刺を作り直すことになる場合もあります。
私の場合、開業して間もないころは、OAショップで買った用紙にプリンターで印刷していました。資格が変わって名刺を作り直すことを見込んでいたからです。
用紙は、このようなものがあります。切り口がミシン目でなく、まっすぐ切れるタイプです。
のちに、CFP®資格の認定を受けて、名刺に掲載する内容が変わらなくなった段階で、業者に発注するようになりました。
私は「プリスタ。」に発注しています。
(ご注意:2024年4月現在、上記価格は「100枚190円~」となっています。)
6.どんな用紙を選べばいい?
名刺を作るときは、用紙の種類にも気を配りましょう。あまりにも薄い用紙だと、頼りない印象を持たれてしまいます。
プリンターで印刷する場合は厚手の用紙は選べませんが、業者に発注するときはある程度の厚みがある用紙をおすすめします。具体的には、180kg~220kgぐらいの数値で示される厚さの用紙がよいでしょう。
また、光沢がある用紙より、筆記用具で書き込みができる用紙をおすすめします。名刺の裏に、いつどこで会ったかをメモすることも多いからです。
一般的な名刺からかけ離れたサイズ・形の名刺はおすすめしません。
名刺交換の時はインパクトがあるかもしれませんが、後々のことを考えると一般的な名刺のサイズ・形に合わせた方がよいというのが私の意見です。名刺フォルダやファイルに入らないと、もらった人は整理に困るでしょう。ただ、少し小さいぐらいであれば構わないと思います。
7.さっそく名刺を作りましょう
ここまで、独立FPの名刺の作り方についてお伝えしました。
正式に開業するまでは、名刺を作ることをためらってしまうかもしれませんが、名前と連絡先だけの名刺を作ってしまっても構いません。
まずは、自宅のプリンターで作ってみて、仕事が軌道に乗る過程で作り変えていくとよいでしょう。もらった名刺を参考にするのもよいでしょう。