クレジットカード・預金口座はいくつ持っているでしょうか?
お得なキャンペーンなどにつられて、いつの間にかクレジットカード・預金口座の数が増えていないでしょうか?
カードや口座の数が多くても、きっちり管理できていれば問題はありません。しかし、はっきりわからない場合は、一度整理することをおすすめします。特にクレジットカードは盗難や不正利用の心配があるほか、知らない間に年会費が引き落とされる恐れもあります。
ここで一度時間をとって、過去に申し込み・開設したクレジットカードや預金口座のリストを作ってみてはいかがでしょうか。お金の使い方を見直して家計を改善するきっかけにもなります。
1.クレジットカード・預金口座は油断すると増えていく
日ごろの生活でいろいろなサービスを受けていると、クレジットカードはどんどん増えていきます。
カードに入会特典があれば、ついつい作ってしまうこともあるでしょう。ポイントカードと一体になったクレジットカードもあって、お店で勧誘されることもあるでしょう。気がつけばクレジットカードが5枚以上になっている場合もあるかもしれません。
一方、預金口座はクレジットカードほど多くなることはないかもしれません。
ただし、就職や転職で会社指定の銀行で口座が必要になったり、定期預金のキャンペーンで口座を開設したりして増える可能性はあります。
このように、クレジットカードや預金口座は油断しているとどんどん数が増えていきます。
2.クレジットカード・預金口座が多すぎることのデメリット
クレジットカードや預金口座が多すぎると、さまざまなデメリットがあります。
- カード・口座の管理がわずらわしい(カード、暗証番号、通帳、印鑑など)
- 無駄な費用がかかる(カード年会費、振込手数料、口座維持手数料)
- もしもの時に自分や家族が困る
口座が多いことのデメリットは、証券口座・FX口座・暗号資産(仮想通貨)口座などでも同じです。しかし、今回はひとまずクレジットカードと預金口座に焦点をあててお伝えします。
2-1.カード・口座の管理がわずらわしい
クレジットカードや預金口座が多すぎると、それぞれのカード・口座の管理がわずらわしくなります。
カード、通帳、印鑑などがなくなったり、暗証番号を忘れたりすると、使いたいときに使えません。これらの物や情報が盗まれると、悪用される恐れもあります。カード・口座の数が多いと、なくなったことに気がつかないケースもあるかもしれません。
このほか、クレジットカードの枚数が多いと、それぞれのカードでいくら使ったかがわかりにくくなってしまいます。預金口座は残高の確認が行き届かないと、自動引き落としができないなどのトラブルが起こる場合もあります。
2-2.無駄な費用がかかる
クレジットカードや預金口座が多すぎると、無駄な費用がかかる場合があります。
カードの年会費は、実際にカードを使っても使わなくても自動的に引き落とされます。
一方、預金口座でも「口座維持手数料」がかかるケースが出始めています。
口座維持手数料は、一定期間取引がないか、残高が一定額以下の口座について年間1,300円程度かかります。ある時期より後に開設された口座だけが対象になる金融機関がある一方、既存の口座も対象になる金融機関もあります。
このほか、複数の口座を使い分けていると、資金を移すたびに振込手数料がかかります。
金融機関のサービスで振込手数料が無料になっていればいいのですが、そうでない場合は無駄な費用がかかってしまいます。
2-3.もしもの時に自分や家族が困る
クレジットカードや預金口座が多すぎると、カードや通帳などを紛失したときの手続きが面倒です。
たとえば、財布を落としてしまった場合は、中に入れていたクレジットカードやキャッシュカードを思い出して、カード会社や金融機関に届け出をしなければなりません。カードや口座の数が多いと、それだけ連絡先も多くなります。
また、不慮の事故や病気で亡くなってしまった場合、クレジットカードの解約や預金の払い戻しは残された家族など身近な人が行うことになります。死んだ後のことは関係ないと思うかもしれませんが、残された人が故人のカードや口座を探して解約することは、本人がする以上に大変です。
3.手持ちのカード・口座を一度リスト化してみましょう
クレジットカードや預金口座を複数持っている場合は、一度手持ちのカード・口座を確認してみましょう。
あるかどうかを確認するだけではなく、リストに書き出してみることをおすすめします。
3-1.リストはどうやって作るのか・何を書けばいいか
クレジットカード・預金口座のリストは、パソコンの表計算ソフトで作成してもいいですし、ノートなどに手書きで書いてもいいでしょう。
まずは、手元にあるクレジットカード、キャッシュカード、通帳を全部出してみましょう。スマホアプリを使っていてカードや通帳がない場合は、アプリに登録されている情報を確認します。
次に、下記の事項を書きだしていきます。
- クレジットカード
- カードの名前
- 年会費の有無・金額
- 連絡先(紛失専用と一般の連絡先)
- 目的(何のためにカードを作ったか)
(カード番号は書かない方が安心です)
- 預金口座
- 銀行名・支店名
- 預金種別・口座番号(預金種別は「普通」「定期」「貯蓄」など)
- 口座名義(通常は自分の名前)
- 目的(何のために口座を開設したか)
カードの暗証番号や、ネットサービス・ネットバンキングのID・パスワードの類は、リストに書く必要はありません。
自分が忘れないように書いておきたい場合は、思い出す手掛かりとなる情報を書くとよいでしょう。本人が亡くなって家族などが手続きする場合は、戸籍謄本などで相続人を確認するため、暗証番号・ID・パスワードは使いません。
カード・口座の書き出しでは、なぜそのカードを作ったか、その口座を開設したかを思い出すことも重要です。何のために作ったかわからないものや、状況が変わって必要性が薄れたものは解約も考えましょう。
3-2.お金の使い方を見直して家計を改善するきっかけに
手持ちのクレジットカード・預金口座をリストに書き出すことは、お金の使い方を見直して家計を改善するきっかけにもなります。
カード・口座をどれだけ持っているかを把握できていなければ、お金の使い方や残高も上手に管理できません。カード・口座を把握して管理できるようになると、無駄づかいを抑えられるでしょう。少なくとも、知らない間にお金が減ってしまうことはなくなるはずです。
使っていないカードや口座は、解約することをおすすめします。
不要なものを解約してもカードが複数残る場合は、引き落とし口座を1つにまとめておくとよいでしょう。預金口座が複数残る場合は、お金が入ってくる口座と出ていく口座をできるだけまとめるようにしましょう。
4.まとめ
クレジットカードや預金口座が多すぎるのも問題ですが、今ではカードは1枚(もしくはカードを持たない)、口座も1つだけというのもかえって不便です。普段の生活でいろいろなサービスを受けていると、カードや口座の数を減らすのも簡単ではありません。
「いくつあればいい」とか「いくつまでにすべき」といった具体的な数は挙げませんが、カードや預金口座は自分で管理できる範囲の数にとどめておくとよいでしょう。
そのためにも、リストを作成して整理することをおすすめします。